コラム
ECサイトをスクラッチで構築するときに考えたこと
目次
この記事のポイント
- 商品点数が少なくても、実際の運用に合ったECサイト設計が必要
- 管理者のITスキルに合わせて、使いやすさを考えることが大切
- 決済・注文・出荷までの流れを、最初に整理しておく
はじめに
ECサイトを作るとき、最初に考えるのは「どのサービスを使うか」かもしれません。
BASEやShopifyなどのサービスを使えば、比較的早くショップを始められます。一方で、会社の業務や商品の見せ方に合わせて細かく設計したい場合は、既製の仕組みだけでは対応しにくいこともあります。
今回は、商品点数が10点ほどの企業向けに、ECサイトをスクラッチで構築したときに考えたことを紹介します。
どんなECサイトを想定したのか
今回想定したのは、取り扱う商品が比較的少なく、商品の魅力やブランドの見せ方を大切にするECサイトです。商品数を大量に増やすことよりも、既存の会社サイトから商品を分かりやすく紹介し、購入までつなげることを重視しました。
商品点数が少ないからといって、簡単なページだけで十分とは限りません。商品を知ってもらい、購入してもらい、注文を処理して発送するところまで考える必要があります。
ECサイトのオーナーはどんな企業か
ECサイトを作る前に、運営する企業について考えました。何を販売する企業なのか、どんなお客様に届けたいのか、商品の販売を通じて何を実現したいのかを整理します。
ECサイトは、単独の販売ページではありません。会社の事業や商品の考え方を伝える場所でもあります。そのため、商品一覧だけでなく、会社の情報や商品の背景も分かる構成にしました。
管理者はどんな人か
管理画面を使う人が、必ずしもネットやシステムに詳しいとは限りません。必要な情報を確認しやすい画面を意識しました。
- 商品情報を登録しやすい
- 注文状況を確認しやすい
- 在庫状況を把握しやすい
- 発送に必要な情報を確認しやすい
機能を増やすことよりも、日常的に使う人が迷わないことを優先しました。
管理会社に任せる部分も考える
すべての作業をオーナー側で行う必要はありません。商品情報の更新、注文確認、システムの保守など、管理会社に任せた方がよい作業もあります。
大切なのは、誰が何を担当するのかを、構築前に整理しておくことです。担当範囲が曖昧なままだと、公開後に「誰が更新するのか分からない」という状態になってしまいます。
なぜスクラッチで作るのか
既製のECサービスには、早く始められるという大きなメリットがあります。一方で、画面の構成や注文処理、管理方法を業務に合わせて細かく変更したい場合は、サービスの仕様に合わせる必要があります。
スクラッチでは、必要な機能を必要な形で設計できます。今回も、最初から多機能なECサイトを作るのではなく、必要な範囲に絞って構築しました。
作る前に整理したこと
- 誰が商品を登録するのか
- 誰が注文を確認するのか
- 発送状況をどう確認するのか
- 問い合わせには誰が対応するのか
- システムの管理を誰に任せるのか
ECサイトは、画面だけを作れば完成ではありません。公開後の運用まで考えて設計することが重要です。
商品点数が少ない場合の考え方
商品が10点ほどであれば、最初から大規模な商品管理機能を用意する必要はありません。商品情報、価格、在庫、画像、説明文など、必要な項目を整理し、管理者が無理なく更新できる形にします。
商品が増えたときに拡張できる余地を残しつつ、最初の運用はシンプルにする。このバランスを意識しました。
決済から出荷までの流れをつなげる
ECサイトでは、商品を表示して購入できるだけでは運用が完結しません。
- 商品を選ぶ
- 決済する
- 注文を確認する
- 商品を発送する
- 発送状況を管理する
この流れがつながっていることで、手作業や確認漏れを減らせます。決済にはStripeを利用し、注文情報や購入状況を管理できるようにしました。
Cloudflareを使った構成
サイトの基盤にはCloudflareを利用しました。Cloudflareは、Webサイトを高速かつ安定して配信するためのサービスです。サーバー処理やデータベースも組み合わせられるため、小規模なECサイトに必要な機能をまとめて構築できます。
今回も、サイトの表示、注文処理、データ管理を役割ごとに整理し、運用しやすい構成を目指しました。
最初から大きく作らない
ECサイトを作るときは、最初からすべての機能を完成させようとしないことも大切です。
まずは、商品表示、購入、注文確認、出荷対応など、必要な機能を整えます。その後、実際の運用で出てきた課題に合わせて機能を追加していきます。
小さく作って使い始めることで、本当に必要な機能が見えやすくなります。
まとめ
ECサイトをスクラッチで構築するときに大切なのは、技術だけではありません。
誰が使うのか。何を販売するのか。公開後に誰が管理するのか。決済や出荷をどのようにつなげるのか。こうした運用面を先に整理することで、必要な機能や画面の形が見えてきます。
商品点数が少ない場合でも、実際に使う人にとって分かりやすく、将来の変化にも対応できるECサイトを目指すことが大切です。
最初から大きな仕組みを作るのではなく、必要なところから小さく始め、運用しながら育てていく。これが、今回のECサイト構築で考えたことです。
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